本研究会は沖縄の日本復帰前前1962年(昭和37年)に沖縄農業研究の再建、生産技術向上とその発展を目指して、当時の関係者がお互いの研究成果を持ち寄り、発表・討議の場として強い使命感と情熱をもって設立いたしました。この間、機関誌の発行50巻、会員数約150名、賛助会員数約17社に達し、微力ながらその役割を果たしてきたと自負しております。
現在、農業構造の大幅な変化に対応して農業基本法が改正され、その実現に向けて具体的な取り組みが要請されるとともに、持続可能な農業技術の開発が求められています。沖縄においては最近さとうきびの大幅減収傾向、園芸農業の構造的見直し、熱帯果樹などの安定的拡大、されには沖縄振興策への農業部門の対応など農業振興に関する重要課題が山積しております。
本研究会は21世紀の沖縄農業の展開方向を模索し亜熱帯農業の確立を目指して、従来の機関誌「沖縄農業」の内容を研究発表の役割に加えて、沖縄農業に関する論説、新技術・研究室の紹介、研究・行政情報の提供など農業現場の役に立つ会員相互の学術情報総合誌としての内容に改め、定着しつつあります。またシンポジウム、生産技術セミナーなどの事業活動もこの主旨に沿って実施しており、情報交流サロンとなっております。